12月3日、帝拳ジムは12月29日のWBA世界ミドル級スーパー王者の村田諒太と、IBF同級王者ゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)の統一タイトル戦について、政府の外国人入国禁止措置を受けて、正式に延期を発表した。また、大晦日に予定されていたWBOスーパーフライ級王者・井岡一翔対IBF同級王者ジェルウィン・アンカハス戦も中止となった。
新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」の水際対策で、日本政府が11月30日から実施している全世界を対象にした外国人の新規入国禁止措置により、2日、フィギュアスケートのグランプリファイナル(大阪門真市)が正式に中止に。これを受け、年内に予定される複数のボクシング世界戦やRIZIN大晦日大会への影響は避けられない事態となった。
なかでもロンドン五輪金メダリストの村田と、現代ボクシング界のリビングレジェンドのひとりである"GGG(トリプルジー)"ことゴロフキンとのメガマッチの行方が危惧されていたが、やはり延期という決断となった。
村田の所属する帝拳ジムが公式サイトに公開したリリース内容によると「外国人の新規入国を原則禁止とした政府全体の方針を受け、また、オミクロン株によるコロナ陽性者が国内でも確認されたことを踏まえ感染対策強化を優先させ、延期することを決定します」としている。フィギュアスケート同様、特例の適用は認められなかった。
同カードの今後については「関係各位と協議の上、感染状況等を見極めながら改めて開催日時を検討いたします」とし、リリースの見出しには「来春へ延期」と記された。
I am deeply disappointed that fight in Japan has been postponed but the health and safety of the public must always be the priority. I look forward to returning to the ring against Ryōta as soon as possible.
— Gennadiy Golovkin (@GGGBoxing) December 3, 2021
延期正式決定を受け、ゴロフキンはTwitterを更新。「日本でのファイトが延期されたことに私は深く失望していますが、公衆の健康と安全は常に優先されなければなりません。諒太との試合のため、できるだけ早くリングに戻れることを期待しています」と来春へ気持ちを向けた。
村田も自身のInstagramで延期について現在の心境を述べた。今回のことは「自分の人生を愛するための試練」であり、「あくまで中止ではなく延期」であることから、ファンにお詫びしながらも、モチベーションを維持して来春に備える。
【大会中止のご報告】
12月31日に大田区総合体育館で開催が予定されておりました、「WBO・IBF世界スーパーフライ級統一戦 ジェルウィン・アンカハス選手 対 井岡一翔戦」でございますが、感染対策強化を優先させ、大会の中止を決定しました。 https://t.co/X21bxc21RB pic.twitter.com/7fQ8SX5iZF — 志成ボクシングジム (@SHISEIboxingGYM) December 3, 2021
また、同じく懸念されていた大晦日のWBO世界スーパーフライ級王者の井岡一翔とIBF同級王者ジェルウィン・アンカハスの統一戦も、同様の理由で中止となった。関係各所との協議の上、延期日程について決めるという。