7月27日、埼玉県のさいたまスーパーアリーナにて東京オリンピック女子バスケットボール競技、グループBの日本（FIBAランク10位）対フランス（同5位）の一戦が行なわれ、日本が74-70で勝利した。
日本の先発メンバーには長岡萌映子（#0／トヨタ自動車アンテロープス）、髙田真希（#8／デンソー・アイリス）、三好南穂（#12／トヨタ自動車アンテロープス）、町田瑠唯（#13／富士通レッドウェーブ）、赤穂ひまわり（#88／デンソー・アイリス）が名を連ねた。
立ち上がりからお互いなかなか決められず重い展開となったこの試合、第1クォーター残り7分29秒で赤穂がインサイドで日本初得点を決め2-2の同点とした。早い段階からメンバーチェンジを繰り返し、高さのあるフランスに対してスピードのチームバスケで挑んだ日本は13-17で第2クォーターに突入。
第2クォーターは序盤に本橋菜子（東京羽田ヴィッキーズ）と馬瓜エブリン（トヨタ自動車アンテロープス）の3ポイントショットで日本が逆転に成功。その後はリードの奪い合いとなり、日本は東藤なな子（トヨタ紡織サンシャインラビッツ）のドライブや、三好の遠目からの3ポイントショットなどで応戦し、34-36と2点を追う展開でハーフタイムを迎えた。
後半は開始からチームの強度が高まっているのがわかり、特に長岡が攻守で全力疾走を繰り返す熱いプレイを見せた。日本は第3クォーター残り6分15秒まで失点せず、その間に42-36とリードを奪った。
第3クォーター終盤には、本橋の手術をした右ひざに相手の選手が倒れ込んでしまう場面があり、本橋は途中交代となった。
52-49のスコアで迎えた最終クォーター、フランスがエースのサンドリーヌ・グルダを中心に攻めてくるのに対して、日本は長岡と林咲希（ENEOSサンフラワーズ）の3ポイントショットで反撃。
そして試合残り1分15秒、日本が66-68と追う状況からドライブを仕掛けた髙田がファウルを受けながらも得点を決め、続くフリースローも冷静に沈め日本が69-68と逆転。
続くポゼッションで相手のミスショットを誘い、長岡の3ポイントショットでリードを4点に広げ、勝利を呼び込んだ。
日本のトム・ホーバス・ヘッドコーチは「まず一戦終えられてホッとしている」と語った。
「出だしは少し心配だったが、この試合を勝つためには40分間を戦い切る必要があるということはわかっていた。これまでの強化試合でも、後半からさらに強度を上げることができていたので、今日もそれができると信じていた」。
本橋に関してホーバスHCは、当初最悪の事態を想定したが、第4クォーター途中に彼女の方から「大丈夫だ」と伝えられたと話している。
特に印象の残った日本の選手がいたか問われたフランスのバレリー・ガルニエHCは「チーム全体だ」と答えた。
「日本は誰がどこでオープンになろうと決めてくる。日本はそういうチーム」。
日本は林が3ポイント3本成功の12得点、長岡が11得点、髙田が10得点、6リバウンド、赤穂が8得点、9リバウンド、町田が7得点、11アシストをマーク。
敗れたフランスはグルダがゲーム最多の18得点、9リバウンド、アンディ・ミヤムが12得点、6リバウンド、3アシスト、ギャビー・ウィリアムズが9得点、5アシスト、4スティールを記録した。
次戦は30日に日本がアメリカ、フランスがナイジェリアと対戦する。
