NFL パワーランキング:パッカーズがカーディナルスを下して1位浮上。セインツ、スティーラーズが上昇、バッカニアーズとブラウンズは後退

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NFL2021シーズン第8週目はいくつかの番狂わせがあり、ランキングに大きな変動が生じた。いくつかのチームが敵地で貴重な勝利を挙げ、またいくつかは格下の相手に思わぬ苦戦を強いられた。そうしたなか、開幕から驚きの快進撃を続けていたカーディナルスがついに敗れた。

その結果、スポーティングニュースの最新パワーランキングには新たなチームが1位に浮上した。最高のチームを決めるのは今後ますます難しくなる。全勝チームは1つもなくなったし、どのチームの状態も万全とは言えないからだ。一方でランキング下位のチームには大きな変化はなかった。未だに未勝利のチームが1つ、そしてひどい状態から抜け出せないチームもある。

第9週目を迎える32チームの、スポーティングニュースが見る状況は以下の通りだ。

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NFL パワーランキング

1. グリーンベイ・パッカーズ、7勝1敗 (前回の順位:4)

パッカーズは第1週目にジャクソンビルで行われたニューオーリンズ・セインツで大敗を喫したが、その後はまるで無敵のような快進撃を続けている。アーロン・ロジャース(クォーターバック)とアーロン・ジョーンズ(ランニングバック)が攻撃陣を引っ張っている。守備陣は主力を故障が相次いだにもかかわらず、重要な場面で好プレイを見せている。8週目にはそれまで1位だったアリゾナ・カーディナルスを破った。新たな1位と目されるには相応しいチームだ。

2. アリゾナ・カーディナルス、7勝1敗 (1)

カーディナルスは第8週目に攻撃陣にやや乱れが見え始めた。それよりも最大の問題はJ・J・ワット(ディフェンシブエンド)を欠くことになった守備陣だろう。相手のラン攻撃に対してあまりにも無力だった。木曜の試合であったため、次の試合までには立て直しへの時間がやや長めにあることは幸いである。カイラー・マレー(クォーターバック)の復調が期待される。

3. ロサンゼルス・ラムズ、7勝1敗 (2)

ラムズは遠征に戻り、またも格下のヒューストン・テキサンズを一蹴した。ここ最近の試合からは、チームの状態を見極めるのは難しい。それでも、マシュー・スタッフォード(クォーターバック)、ショーン・マクベイ(ヘッドコーチ)、そして守備陣はきちんとやるべきことをやっている。ついにNFC 西地区でカーディナルスと並んで1位になった。

4. ダラス・カウボーイズ、6勝1敗 (5)

カウボーイズは前週がバイ・ウィークで試合がなかった。それまでは攻撃陣が上手く機能していたが、休み明けのミネソタ・バイキングス戦を前に、ダック・プレスコット(クォーターバック)がふくらはぎに故障を負い、欠場することになった。代わりに先発したクーパー・ラッシュ(クォーターバック)をエゼキエル・エリオット(ランニングバック)とアマリ・クーパー(ワイドレシーバー)が盛り立てるまでの間を守備陣が奮闘し、終盤の逆転で勝利を収めた。攻守のバランスが取れ、スーパーボウル進出を本気で狙えるチームだ。

5. タンパベイ・バッカニアーズ、6勝2敗 (3)

昨シーズンのバッカニアーズはニューオーリンズ・セインツに苦しめられた。トム・ブレイディ(クォーターバック)が相手守備陣の強力なプレッシャーにさらされ、ミスを重ねたからだ。今週の試合ではまた同じことが起きてしまった。その結果として、NFC南地区の行方は面白くなってきた。だがバッカニアーズが昨年のプレーオフには盛り返したことを忘れてはならない。

6. テネシー・タイタンズ、6勝2敗 (6)

タイタンズは延長タイムのフィールドゴールによってインディアナポリス・コルツを下した。これによってAFC 南地区首位の座をふたたび確かなものにし、昨シーズンに続く地区優勝が見えてきた。デリック・ヘンリー(ランニングバック)が故障で今シーズン絶望となり、守備陣はカンザスシティ・チーフス戦で見せた勢いを失っていたにもかかわらず、である。その前にはバッファロー・ビルズにも勝利していることで、強敵がいないAFC カンファレンス内でもトップを狙うことができる位置にある。

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7. バッファロー・ビルズ、5勝2敗 (7)

ビルズはマイアミ・ドルフィンズから2度目の大勝を収めた。もっとも今回は後半ハーフに入るまでは接戦に追い込まれたが。守備陣は少しのミスはあるものの、全体としては強力な布陣を保っている。そのおかげで、攻撃陣は主力を何人か休ませることもできた。

8. ラスベガス・レイダース、5勝2敗 (9)

レイダースはバイ・ウィークで試合がなく、開幕からまるでローラーコースターのような動揺を強いられてきたシーズンでようやく休みを取ることができた。デレック・カー(クォーターバック)は手綱を緩められたときの方が良いプレイをすることは実証済みだ。守備陣も良くなってきている。AFCカンファレンス内には強敵がひしめく。レイダースが上位を窺うには、現在の良い状態を安定して維持することが重要だ。

9. ボルティモア・レイブンズ、5勝2敗 (10)

レイブンズはバイ・ウィークで試合がなかった。相次いだ故障者を回復させ、攻撃陣がラマー・ジャクソン(クォーターバック)のパス以外の得意なシステムを確立させるためには、貴重な時間となった。守備陣は良く統制が取れており、試合を大きく壊すようなことはない。第8週目の結果はレイブンズにとって望ましいものだった。同じAFC北地区に属するシンシナティ・ベンガルズとクリーブランド・ブラウンズがともに敗れたからだ。

10. ニューオーリンズ・セインツ、5勝2敗 (15)

セインツは戦力を評価することが難しいチームだ。強敵であるパッカーズとバッカニアーズを相手に勝利したにもかかわらず、それより弱いはずのカロライナ・パンサーズとニューヨーク・ジャイアンツに敗れているからだ。ショーン・ペイトン(ヘッドコーチ)はドリュー・ブリーズ引退後のチームを良く統率している。クォーターバックの個人能力に頼らず、ラン攻撃と守備陣の堅実なプレイが功を奏している。

11. シンシナティ・ベンガルズ、5勝3敗 (8)

ベンガルズは一体どうしてしまったのだろう? 敵地でレイブンズに大敗した後、第8週目にはやはり敵地で行われたニューヨーク・ジェッツ戦ではミスを連発し、格下相手に衝撃的な逆転負けを喫してしまった。攻撃陣にも守備陣にもビッグプレイが随所に見られたが、それはあまりにも散発的であったし、らしからぬ怠慢なプレイも多かった。クリーブランド・ブラウンズ戦を控え、ザック・テイラー(ヘッドコーチ)には素早いチームの立て直しが要求されている。

12. ピッツバーグ・スティーラーズ、4勝3敗 (14)

スティーラーズはバイ・ウィーク明けに敵地で行われたクリーブランド・ブラウンズ戦で粘り強い逆転勝ちを収めた。多分、ベン・ロスリスバーガー(クォーターバック)にとってクリーブランドで最後の試合になるだろう。守備陣の活躍は目覚ましく、スペシャルチームの失敗をカバーした。後半ハーフに向けて勢いづく勝利だった。

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13. ロサンゼルス・チャージャーズ、4勝3敗 (11)

チャージャーズはバイ・ウィーク明けではあったが、課題だったラン守備はさらに悪化したようにも見えた。ジャスティン・ハーバート(クォーターバック)のパス攻撃もスランプのようだ。シーズン中盤に来て、プレーオフ進出を狙うか、シーズン後半に消えていくのか、ブランドン・ステイリー(ヘッドコーチ)は手腕を問われている。

14. カンザスシティ・チーフス、4勝4敗 (13)

チーフスには月曜夜の試合が始まる前に起きたすべてが望ましいものだと映ったはずだ。ビルズ(AFC東地区)とタイタンズ(AFC 南地区)がそれぞれの地区で首位を守った。チーフスがAFC西地区首位に返り咲くために、まずはニューヨーク・ジャイアンツを破ることが第1歩だった。第9週目にはパッカーズ戦が控えている。

15. ニューイングランド・ペイトリオッツ、4勝4敗 (17)

ペイトリオッツは勝率5割に戻した。強力なラン攻撃と緻密な計算に基づいた守備というシンプルなゲーム戦略が功を奏している。トム・ブレイディを失ったビル・ベリチック(ヘッドコーチ)にとって、マック・ジョーンズ(クォーターバック)を活かすには、これが理想的な展開である。

16. クリーブランド・ブラウンズ、4勝4敗 (12)

ブラウンズはベイカー・メイフィールド(クォーターバック)が戻ってきたが、攻撃陣は強力なスティーラーズの守備陣に対して、またしても上手く機能しなかった。このチームはラン攻撃が力を発揮しない限り、勝利は難しい。スティーラーズの攻撃を良く凌いだ守備陣は評価されるべきだ。

17. シアトル・シーホークス、3勝5敗 (21)

シーホークスはラッセル・ウィルソン(クォーターバック)を故障で欠いているものの、代わりに出場しているジーノ・スミス(クォーターバック)がチームを元の状態に近づけた。ワイドレシーバーたちの活躍も大きい。守備陣もピート・キャロル(ヘッドコーチ)が望む姿になりつつある。ウィルソンの復帰も近いと見られ、プレーオフ進出の望みは消えていない。

18. サンフランシスコ・49ers、3勝4敗 (22)

49ersがプレーオフ進出の可能性を残すためにはシカゴ・ベアーズ戦は絶対に落とせない試合だった。シカゴ出身のジミー・ガロポロ(クォーターバック)は期待に応え、チームは勝利をもぎ取った。守備陣は重要な場面で機能し始めている。カイル・シャナハン(ヘッドコーチ)は新人のトレイ・ランス(クォーターバック)を出場させる機会をしばらくは保留するかもしてない。

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19. ミネソタ・バイキングス、3勝4敗 (16)

バイキングスは本拠地で行われた日曜夜の試合で、第4クォーター終盤にまでもつれこんだ接戦をまたしても落とした。相手のカウボーイズがダック・プレスコット(クォーターバック)を欠いていた有利を活かせなかった。攻撃陣と守備陣にトラブルが多く、マイク・ジマー(ヘッドコーチ)の指揮は効力を発揮していない。このままプレーオフ進出を逃すとすれば、もっとも期待外れだったチームということになるだろう。

20. カロライナ・パンサーズ、4勝4敗 (23)

サム・ダーノルド(クォーターバック)を中心に据えたパンサーズ攻撃陣は、依然としてクリスチャン・マカフリー(ランニングバック)を欠いており、その状態は悪いままだ。だが、守備陣とスペシャルチームの活躍によって、順位の急落は免れ、勝率を5割に戻した。それでも、プレーオフ進出を狙うことは困難なチームである。

21. デンバー・ブロンコス、4勝4敗 (24)

ブロンコスはパンサーズと同じようにNFCカンファレンス内の弱いチームを相手に勝利を挙げ、勝率を5割に戻した。だが、AFC西地区においては、最下位になるだろうチームはどう見てもブロンコスであり、チーフスではない。

22. インディアナポリス・コルツ、3勝5敗 (18)

コルツはタイタンズ戦で一旦は14-0の大差リードを奪ったが、その後は攻守ともにパスで大きなミスを連発し、延長戦の末に逆転負けを喫した。カーソン・ウェンツ(クォーターバック)は攻撃陣を上手く機能させているし、コルツはまだプレーオフ進出を狙えるチームだ。だが、それにはもっと高いレベルの一貫性と規律が必要とされる。

23. アトランタ・ファルコンズ、3勝4敗 (19)

ファルコンズはカルバン・リドリー(ワイドレシーバー)を長く欠き、攻撃陣が方向性を失っているようだ。カイル・ピッツ(タイトエンド)、それにコルダレル・パターソンとマイク・デイビスの両ランニングバックが組む1-2コンビは良いが、それでも優れたワイドレシーバーがいないと相手守備陣にとっては楽なチームになってしまう。アーサー・スミス(ヘッドコーチ)はマット・ライアン(クォーターバック)の活かし方を考え直すべきだろう。

24. シカゴ・ベアーズ、3勝5敗 (20)

ベアーズはマット・ナギー(ヘッドコーチ)が新型コロナウイルス検査で陽性となり戦列を離れた。そのため、49ers戦ではジャスティン・フィールズ(クォーターバック)がより自分の判断で動くこととなった。ナギーが戻ってきても、フィールズに再び手綱をかけることのないように祈るばかりだ。残念なことに、このチームはフィールズと心中するくらいの覚悟が必要である。カリル・マック(ラインバッカ―)を欠いた守備陣も本来の力を発揮していない。

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25. フィラデルフィア・イーグルス、3勝5敗 (25)

イーグルスはデトロイト・ライオンズという相手に恵まれた。ジェイレン・ハーツ(クォーターバック)はパスよりランを多用し、楽な方法で得点を重ねた。ジャレッド・ゴフ(クォーターバック)とマイルズ・サンダース(ランニングバック)を欠いたことで、ニック・シリアニ(ヘッドコーチ)はかえって守備陣とラン攻撃を目覚めさせることができたのは皮肉なことだ。

26. ニューヨーク・ジェッツ、2勝5敗 (28)

ジェッツはマイク・ホワイト(クォーターバック)とマイケル・カーター(ランニングバック)の活躍でベンガルズを破ると言う番狂わせを演じた。ロバート・サラー(ヘッドコーチ)とマイク・ラフルール(攻撃コーディネーター)の長期的な戦略がチームを上昇させる望みが見えてきた。だが守備陣は特にパスへの対応がまだかなり悪い。この部分に関しては、戦力が充実するのを待つしかないだろう。

27. ニューヨーク・ジャイアンツ、2勝6敗 (27)

ジャイアンツは第7週目にパンサーズを破り、セインツ戦での番狂わせに続く、NFC南地区のチームから2勝目を挙げた。それでもまだ、ワシントン・フットボール・チームとNFC東地区の最下位争いを演じている。チーフス戦では惜しくも僅差で敗れた。

28. ワシントン・フットボール・チーム、2勝6敗 (26)

ワシントンはブロンコス戦でも攻撃陣が不調だった。守備陣はここ2試合ほど調子を上げている。第9週目はバイ・ウィークで試合がない。ライアン・フィッツパトリック(クォーターバック)、ローガン・トーマス(タイトエンド)、カーティス・サミュエル(ワイドレシーバー)、サミュエル・コズミ(攻撃タックル)、ブランドン・シェルフ(攻撃ガード)、そしてアントニオ・ギブソン(ランニングバック)ら全員が万全な体調で戻ってくることが必要だ。

29. ジャクソンビル・ジャガーズ、1勝6敗 (29)

ジャガーズは敵地シアトルで行われたシーホークス戦で良いところがなかった。トレバー・ローレンス(クォーターバック)はジェームズ・ロビンソン(ランニングバック)を欠いたラン攻撃陣からも、戦力に劣るワイドレシーバーからも十分なサポートを得ることがなかった。守備陣は敵地の戦いにしては悪くなかっただけに、尚更残念なことだった。

30. マイアミ・ドルフィンズ、1勝7敗 (30)

ドルフィンズは敵地バッファローでビルズを相手に奮闘したが、攻守双方での戦力不足は隠しようがなかった。トゥア・タゴヴァイロア(クォーターバック)はけっして悪くはないのだが、デショーン・ワトソン(クォーターバック)をトレードで獲得するという噂が信憑性を増してくる。

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31. ヒューストン・テキサンズ、1勝7敗 (31)

テキサンズの守備陣はまたしても格上のラムズ攻撃陣を相手になすすべがなかった。デービス・ミルズ(クォーターバック)はルーキーイヤーにしては予想以上の活躍を見せてはいるが、そろそろ体調が戻ってきたタイロッド・テイラー(クォーターバック)を正ポジションに戻すべきときが来たようだ。

32. デトロイト・ライオンズ、0勝8敗 (32)

ライオンズはイーグルスに完敗した。ジャレッド・ゴフ(クォーターバック)からの攻撃は見るべきところがなく、守備陣も試合開始から終了までまったく元気がなかった。第9週目はバイ・ウィークで試合がないので、少なくとも敗戦数が増えることはない。

(翻訳:角谷剛)

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