NBA創設75周年記念チームに選出される可能性のある現役選手たち

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LeBron James, Stephen Curry, Kevin Durant

創設75周年を祝うために、NBAはリーグの歴史で最も偉大な75選手を発表する予定だ。

NBAは1971年に創設25周年記念チームを選出しており、1980年にも創設35周年記念チームを発表した。1996年にはさらに拡大し、メディアと現役選手、元選手、コーチ、ゼネラルマネージャー、チームエグゼクティブで構成される識者たちの選出で、歴代の偉大な50選手を選んでいる。

前回のリスト作成以降、多くの歴代有数のタレントたちがいたことを考えれば、「NBA 75」は最も選出が難しくなるだろう。

コービー・ブライアント、ティム・ダンカン、ケビン・ガーネット、ダーク・ノビツキー、ドウェイン・ウェイド、アレン・アイバーソン、スティーブ・ナッシュといった選手たちは、ほぼ確実に選ばれるだろう。ジェイソン・キッド、ポール・ピアース、レイ・アレン、ゲイリー・ペイトン、パウ・ガソルといった選手たちも有力候補だ。

これだけ多くのタレントたちがひしめく中、現役選手に残される枠はどれほどあるのだろうか?

参考までに、「NBA 50」のリストに名を連ねた当時の現役選手は11名だった。チャールズ・バークリー、クライド・ドレクスラー、パトリック・ユーイング、マジック・ジョンソン、マイケル・ジョーダン、カール・マローン、アキーム・オラジュワン、シャキール・オニール、スコッティ・ピッペン、デイビッド・ロビンソン、ジョン・ストックトンといったレジェンドたちだ。

だが、前述のように、前回以降に登場し、今回の選出が有力な選手たちがいることから、「NBA 75」に現役選手から11人が選ばれる余地は想像しがたい。では、識者たちはどうするのだろうか?

「NBA 75」に選出される可能性のある現役選手たち

レブロン・ジェームズ、ステフィン・カリー、ケビン・デュラントに関しては、議論不要だろう。このトリオを抜きにして、NBA史上最も偉大な75選手のリストを作成することはできない。

ジェームズは間違いなく、コートを最も彩った最高の選手だ。カリーは現代のプレイを完全に変えた。そしてリーグ史最高のシューターだ。デュラントは歴代最高の才能あるスコアラーかもしれない。そして3人とも選ばれるだけの賞、称賛、成績、経歴がある。

もうひとり、有力候補にとても近いと考える選手、このリストにあるべき名前が、クリス・ポールだ。どういった序列で選ぼうと、ポールは歴代で五指に入るポイントガードであり、その経歴は選手を正当化する。

Chris Paul Phoenix Suns

この4人以降は厄介だ。「NBA 75」入りを願うべき現役選手は6人いる。以下、アルファベット順でリストアップした。

Giannis Antetokounmpo

ヤニス・アデトクンボ

まだ26歳だが、アデトクンボを外すのは大変だ。MVP受賞2回で、年間最優秀守備選手も受賞。オールスター選出5回、オールNBA選出5回、オールディフェンシブチーム選出4回、そして直近のNBA王者であり、ファイナルMVPだ。

同一シーズンでMVPと最優秀守備選手賞を同時に受賞したのは、NBAの歴史でアデトクンボを含めて3選手しかいない。残る2人は、「NBA 50」に選ばれたジョーダンとオラジュワンだ。アデトクンボは、最優秀躍進選手賞を受賞し、のちにMVPやファイナルMVPを受賞したNBA史上唯一の選手でもある。成長のシンボルであり、バスケットボールの国際的な成長に寄与した。若いがすでにこのエリートリスト入りにふさわしい。

Carmelo Anthony

カーメロ・アンソニー

昨季、通算得点の歴代トップ10入りを果たしたアンソニーには、「NBA 75」に選ばれるだけの確かな根拠がある。

否定的な人は、彼がラリー・オブライエン・トロフィーを手にしていないことを指摘するだろう。だがそれでも、アンソニーはオールスターに10回、オールNBAに6回選出され、得点王に輝いたこともある。18年のキャリアで通算2万7370得点と目覚ましい数字を残しており、あと数シーズン続けられれば、歴代ランクで8位まで浮上するチャンスが現実的にある。

トップ10入りしているほかの選手はすべて、「NBA 75」にその名が連ねられるだろう。ならば、彼はどうしてだめなのか?

James Harden

ジェームズ・ハーデン

NBA史上有数のスコアラーとされるもうひとりの選手がハーデンだ。

得点王3回に加え、彼は得点王とアシスト王の双方を受賞したわずか5選手のひとりでもある。その他の4人はジェリー・ウェスト、ネイト・アーチボルド、オスカー・ロバートソン、ラッセル・ウェストブルックだ(3人は「NBA 50」に選ばれ、4人目はまもなくこの下に登場する)。

ハーデンはMVP受賞1回、オールスター選出9回、オールNBA選出7回。シックスマン賞とMVPのどちらも受賞したのは、やはり「NBA 50」に選ばれたビル・ウォルトンに続くリーグ史上2人目だ。

通算得点は歴代33位で、アシストは歴代42位。31歳のハーデンがこれから必ず頂点に近づいていくだろう。3ポイントショット成功2445本もリーグ歴代5位の数字だ。

ただ、賞や称賛、スタッツを別にしても、ハーデンは3P、レイアップ、フリースローに重点を置き、現代のプレイに大きな影響を及ぼした。彼はその技術の「マエストロ(巨匠)」であり、「NBA 75」として認められる可能性を持つ。

Dwight Howard

ドワイト・ハワード

真っ先に浮かぶ名前ではないかもしれない。だが、ハワードも候補のひとりとなるのは確かだ。

約5年にわたり、彼はリーグで最も支配的なビッグマンだった。6年でリバウンド王5回、うち2シーズン連続でブロック王にも輝いた。3シーズン連続で最優秀守備選手に選ばれたのは、NBAの歴史でハワードだけだ。

止めることのできなかった2009年には、オーランド・マジックをNBAファイナルにけん引した。その時はタイトルに手が届かなかったが、彼は2020年にロサンゼルス・レイカーズで初優勝を飾った。

オールスター選出8回、オールNBA選出8回、オールディフェンシブチーム選出5回。通算リバウンド数は歴代11位で、来る新シーズンにトップ10入りするだろう。「NBA 75」入りするだろうガーネット、オニール、エルビン・ヘイズ、モーゼス・マローンよりもリバウンド数は多い。ブロック数は歴代13位で、ガーネットやヘイズ、マローン、そして「NBA 50」に選ばれたケビン・マクヘイルらを上回る。

ハワードの経歴は、「NBA 75」選出を検討するにふさわしいものだ。

Kawhi Leonard

カワイ・レナード

平たく言えば、レナードはNBA史上有数の2ウェイプレイヤーだ。

2014年のNBAファイナルで、当時22歳だったレナードが試合に出ただけでNBA史上有数の選手が見せたリアクションは、レナードが強いディフェンダーのスターとしてブレイクしたのを象徴する瞬間だ。

そのシリーズで、レナードは初優勝を飾り、ファイナルMVPに輝いた。それは、さらに輝く目覚ましいキャリアの始まりでしかなかった。

最優秀守備選手受賞2回、オールディフェンシブチーム選出7回、オールスター選出5回、オールNBA選出5回。2019年にトロント・ラプターズを球団初優勝に導き、自身2度目のファイナルMVPに選ばれた。

レギュラーシーズンでは、歴代ランクの上位に浮上したり、MVPを受賞するほどに出場していない。だが、レナードの名を出さずして、NBAの歴史を語ることができないのは否定できない。

それだけでも、彼は「NBA 75」に選ばれるにふさわしい。

Russell Westbrook

ラッセル・ウェストブルック

ミスター・トリプルダブルだ。

ウェストブルックはNBA有数のタレントだ。リーグ最多となる184試合でトリプルダブルを達成したことからも分かる。

ハーデンの項でも伝えたように、ウェストブルックは得点王とアシスト王の双方に輝いた歴代5選手のひとりだ。だが、それを複数回達成したのは、リーグでも彼しかいない。ウェストブルックはアシスト王3回、得点王2回だ。

MVP受賞、オールスター選出9回、オールNBA選出9回。通算アシストは歴代12位で、引退までにトップ10入りするのは疑いない。通算得点は歴代34位で、そこからさらにトップ25に浮上するのも問題ないはずだ。ウェストブルックよりリバウンドが多いガードは、キッドとロバートソンの2人のみ。そしてあと3、4シーズン続ければ、歴代最多となるかもしれない。

プレイする時のウェストブルックのハートと激しさは、永遠にNBAに刻まれるだろう。

原文:NBA 75: Which active players could join the list of all-time greats? by KYLE IRVING/NBA Australia(抄訳)


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