ベラトールMMA、UFC、PRIDE..... そもそも、MMA=総合格闘技とは?

総合格闘技、MMAとは

今、世界的な盛り上がりを見せている「MMA(Mixed Martial Arts=総合格闘技)」とは、打撃、投げ技、絞め技、関節技など様々な攻撃が許された自由度の高いルールによって競われる格闘技だ。日本では故に“総合”格闘技と呼ばれる。

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その原点は、1993年11月に開催された『Ultimate Fighting Championship(=UFC)』の第1回大会だ。ボクシング、キックボクシング、空手、相撲、柔術など、様々なバックボーンを持った格闘家8人が参加し、目潰しと噛みつき以外、すべての攻撃が許された“ノールール”のトーナメント戦で行われた、文字通り“究極の闘い”だった。

この時の試合は当然、凄惨なものとなったが、“未知の格闘技”だったグレイシー柔術を操るホイス・グレイシーのみが、ほぼ無傷で勝ち上がり優勝。世界中の格闘家、ファン、関係者に衝撃を与えた。

元来、「最強の格闘技とは何か?」「ルール制限のない闘いで誰が最強なのか?」といった疑問が格闘技にまつわる永遠のテーマであり、ファンにとっても最大の関心事であった。ところがスポーツとして見てしまうと、制限を排除したルールでの闘いはあまりにも危険すぎるとして、それまでは劇画や映画、小説の世界でしかありえないものだった。

しかし、この“なんでもあり”の状況を想定した護身術として、ブラジルで密かに発展したグレイシー柔術(ブラジリアン柔術)の存在が、このほぼノールールの総合格闘技を可能にさせたのだ。

そして前述した第1回UFC以降、当時で言うところのバーリ・トゥード(ポルトガル語でなんでもありの意=現在のMMA)において、誰が一番強いのか、誰がグレイシーを倒すのかが、格闘技ファンにとって最大の関心事となっていく。

とはいえMMAは、コアなファンが熱狂的に支持する一方で、馬乗りになっての顔面パンチなど過激な攻撃が公式に行われる闘いは、メジャーなテレビ局で放送されることもなく、しばらくはアングラなコンテンツと認識されていた。それが1997年に日本で『PRIDE』が誕生しブレイク。地上波テレビ中継が実現したことで、広く一般的なファンにも支持される人気スポーツとなる。

またアメリカでも、リアリティ番組『ジ・アルティメット・ファイター(The Ultimate Fighter =TUF)』がきっかけとなり、UFC人気が爆発したことで、瞬く間に世の中へと広まっていった。

 

進化し続けるMMA

現在、アメリカでのMMAは、ボクシング同様に各州の公的なアスレチックコミッション(スポーツ協会)が管轄するメジャーコンバットスポーツとしての地位を完全に確立。それは世界へと広がり、アメリカ国内はもとより、欧州、アジア各国などに数多くのMMAプロモーションが存在している。

その中で、老舗のUFCと、2008年にスタートした新興ながら多くの大物格闘家を抱え、急成長したベラトール MMA(Belltor MMA)が世界2大メジャーとして君臨。

一方、アジアに目を向けると、シンガポールを拠点としたOne Championshipがアジア最大のプロモーションとして勢力を拡大中だ。日本人トップファイターとの契約も積極的であり、2019年3月には初の日本大会も予定されている。

日本国内では、元PRIDEスタッフが中心となり、2015年にRIZIN を設立。日本の総合・立ち技格闘技のメジャープロモーションとして、新たなスター選手を生み出している最中だ。

このようにMMAは現在、世界的な規模で人気を博し、近年は女性ファイターたちの活躍も目立ってきており、さらなる発展の真っ只中にあるのだ。

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