ボクシングWBA世界ミドル級スーパー王者の村田諒太(帝拳)とIBF同級王者ゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)の統一戦が、12月29日にさいたまスーパーアリーナで開催されることが大筋で合意した。米スポーツメディア『ESPN』のマイク・コッピンガー記者が、同メディアのサイトで現地時間10月28日に伝えた。村田も「このまま進んでほしい」と述べた。
GGG and Ryota Murata are set for a middleweight title unification showdown on Dec. 29 in Saitama, Japan, on DAZN. Will be Golovkin’s first fight in a year and pits two of ESPN’s top-four middleweights. Announcement expected next week. Details:https://t.co/LhDL5ML37A
— Mike Coppinger (@MikeCoppinger) October 27, 2021
GGG(トリプル・ジー)ことゴロフキン側には、カネロ・アルバレス(メキシコ)との第3戦を前提としていたDAZNとの大型契約に問題を抱えていたが、この内容が修正され、ビッグカード実現に向け、さらに前進したようだ。
2019年12月のスティーブン・バトラー(カナダ)相手の初防衛戦後、村田陣営はカネロとの対戦を目指して交渉が続けられたが難航。交渉の最中、カネロと当時のプロモーターであったゴールデンボーイ・プロモーション社が決別。さらにカネロ自身がWBA世界ミドル級スーパー王座を返上し、スーパーミドル級4団体統一に専念したことで、対戦計画は白紙に。
一方でゴロフキン陣営も同様に宿敵カネロとの第3戦が望めなくなったものの、良いタイミングで組める村田とのビッグマッチが実現する運びとなった。ゴロフキンの契約問題は解決したが、会場について問題が残っているため、調整がつき次第正式にアナウンスされる見込みだ。
村田にとってゴロフキンは、カネロに並び、対戦目標に掲げていた強豪のひとりだ。プロ転向翌年の2014年7月、米国武者修行中に当時、WBA世界ミドル級スーパー王者だったゴロフキンとスパーリングを行い、直接手を合わせている。7年を経て、村田がそのWBAスーパー王者となってゴロフキンを日本で迎え撃つことになる。ゴロフキンと対戦する日本人としては4人目だが、統一戦は初。
試合が実現すれば、村田は約2年ぶり、ゴロフキンは2020年12月のカミル・シェルメタ戦以来1年ぶりの実戦になる。所属する帝拳ジムの公式サイト上には、「個人的に何も言えることは無いんですがこのまま報道通りに進んで行ってほしい」というコメントなどが掲載された。
ゴロフキンも自身のSNSで練習風景を公開しており、「いつでも集中、いつでも準備万端」というコメントを添えて、決戦に向けてコンディションをあげているようだ。