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NFLパワーランキング:第3週目に入り、49ers、カウボーイズ、ブロンコスが浮上/スティーラーズ、シーホークス、セインツが沈む

2021-09-24
読了時間 約5分

2021年NFLシーズンの第2週目が終了した。シーズン開始直後にありがちなことだが、多くの意外な結果が起こり、リーグの勢力分布図に異変が生じた。トップクラスと見られているいくつかのチームは順当に勝ちを重ね、最下位グループと見られているいくつかのチームは予想通り負け続けたが、その中間にある多くのチームに変動があった。

それぞれのチームの直近2試合をどのように評価するべきか? どのチームが良い兆候を見せているのか、そしてどのチームが故障などのシーズンへの不安材料を抱えているのか?

スポーティングニュースはパワーランキング1~32位を更新するうえで、上の疑問に答えてみた。

 

NFL パワーランキング

1. タンパベイ・バッカニアーズ、2勝0敗 (過去の順位:1)

トム・ブレイディ(クォーターバック)は相変わらず好調でプレイを楽しんでいる。攻撃陣のレベルは上がり、防御陣も勝利に大きく貢献している。ブレイディはロブ・グロンコウスキー(タイトエンド)を上手く使い、他の若手とベテラン選手たちもスーパーボウル連覇へ向けて自信を深めている。 

2. サンフランシスコ・49ers、2勝0敗 (3)

49ersの攻撃陣はまたしても故障者が相次ぎ、けっして万全ではない。防御陣も同様に主力選手に故障者が多く、完全な状態からは程遠い。だが、チームの作戦とスター選手たちの働きは悪くない。このチームは勝ち方をよく知っており、その1部を見せているに過ぎない。NFCのバッカニアーズ以外のチームには脅威に映るだろう。

3. カンザスシティ・チーフス、1勝1敗 (2)

パトリック・マホームズ(クォーターバック)もまたNFLを自分の遊び場に使っている。チームメイトのタイリーク・ヒル(ワイドレシーバー)やトラビス・ケルシー(タイトエンド)らもマホームズの魔法に力を貸している。マホームズの前に立ちはだかっている壁はブレイディ以外にいない。それは史上最高選手(G.O.A.T.)を目指す道でもある。今のマホームズが必要としているのは、自身のランを増やすことと防御陣が試合を締めることだけだ。

4. クリーブランド・ブラウンズ、1勝1敗 (5)

ブラウンズは第1週でチーフスに敗れたものの、その健闘ぶりは光った。そしてその勢いのままで第2週ではヒューストン・テキサンズを破ってみせた。攻撃陣は2人のベテラン選手を欠いてはいるが、ベイカー・メイフィールド(クォーターバック)は多彩な攻撃でバランスと爆発力を高いレベルで保っている。防御陣にはまだ改善の余地がある。

5. ロサンゼルス・ラムズ、2勝0敗 (6)

マシュー・スタッフォード(クォーターバック)と攻撃陣はインディアナポリス・コルツ戦でやや調子を落としたものの、クーパー・カップ(ワイドレシーバー)だけは例外だった。防御陣もやや調子を落としてはいるが、さほどの影響はない。49ersと並んで、ラムズは依然としてNFC西地区の優勝候補である。

6. アリゾナ・カーディナルス、2勝0敗 (9)

カーディナルスはミネソタ・バイキングスから辛くも勝利を収めた。それはカイラー・マレー(クォーターバック)の素晴らしいパフォーマンスに依るところが大きい。チーム全体で見ると、身体的にも精神的にもミスが多く、それが不安定さを生んでいる。だがこの若いチームは必要な分の修正は施しているし、優勝候補へとさらなる浮上が期待できる。

7. バッファロー・ビルズ、1勝1敗 (8)

デビン・シングルテリー(ランニングバック)に率いられたビルズの防御陣は大きな役割を果たしている。プレッシャーから解放されたジョシュ・アレン(クォーターバック)は本来のパス能力を十分に発揮できていることで、チームの勝利への壁を低くしている。

8. ボルティモア・レイブンズ、1勝1敗 (11)

レイブンズの防御陣は本調子ではない。ラスベガス・レイダースとチーフスとの注目を浴びた2連戦では相手チームのパス攻撃に翻弄された。だからこそ、ラマー・ジャクソン(クォーターバック)の活躍は称賛に値する。ジャクソンは短いパスと孤軍奮闘のランによって、苦しい状況にあったチームを持ちこたえさせた。

9. シアトル・シーホークス、1勝1敗 (7)

シーホークスの防御陣は以前からの問題を解決できていない。そのせいで、本拠地試合においてテネシー・タイタンズに敗れてしまった。だが、それと同時に、ラッセル・ウィルソン(クォーターバック)、タイラー・ロケット(ワイドレシーバー)、DK・メトカーフ(ワイドレシーバー)、そしてクリス・カーソン(ランニングバック)らで構成される攻撃陣は浮上の兆しを見せている。

10. ピッツバーグ・スティーラーズ、1勝1敗 (4)

スティーラーズの攻撃陣は振るわなかったが、敵地のバッファローでビルズから勝利をもぎ取った。第2戦のラスベガス・レイダース戦では、新人のナジー・ハリス(ランニングバック)と2年目のチェイス・クレイプール(ワイドレシーバー)が目覚ましい活躍を見せたが、勝利には届かなかった。このチームが抱える最大の問題は防御陣に故障者が相次いでいることだ。

11. グリーンベイ・パッカーズ、1勝1敗 (12)

パッカーズは第1週でニューオーリンズ・セインツに大敗を喫したが、第2週ではアーロン・ロジャース(クォーターバック)の活躍でデトロイト・ライオンズに危なげなく勝利を収めた。第1週はどうやら例外的な出来事であったらしい。

12. ダラス・カウボーイズ、1勝1敗 (15)

カウボーイズは敵地ながら人気のあるロサンゼルスでチャージャーズを下した。防御陣の期待以上の活躍を見せ、エゼキエル・エリオット(ランニングバック)とトニー・ポラード(ランニングバック)を効果的に使うことで、ダック・プレスコット(クォーターバック)が力を得た。カウボーイズは依然としてNFC東地区で筆頭優勝候補の位置にある。

13. テネシー・タイタンズ、1勝1敗 (17)

タイタンズのカギはデリック・ヘンリー(ランニングバック)が握っている。いかにヘンリーにボールを渡すかが、ラッセル・ウィルソン(シアトル・シーホークスのクォーターバック)のパス攻撃に対抗する方法でもあった。そしてその作戦は功を奏し、後半ハーフと延長戦で勝利を収めることができた。攻撃陣に比べると、防御陣の出来はひどいものだった。この部分には改善の必要が大いにある。

14. ロサンゼルス・チャージャーズ、1勝1敗 (13)

チャージャーズのブランドン・ステーリー(ヘッドコーチ)は防御陣を大きく改善することに成功したが、ラインバッカ―と小粒なフロントラインはカウボーイズのランニングバックたちに対抗できなかった。攻撃陣に目を向けると、ジャスティン・ハーバート(クォーターバック)は2年目ながら健闘してはいるが、大事な場面での手痛いミスが目立つ。

15. ラスベガス・レイダース、2勝0敗 (22)

レイダースは開幕2連勝と意外なほどの好スタートを切った。本拠地でレイブンズを、そして敵地でスティーラーズを破ったのだ。だが、このチームの調子がこのまま続くことは考えにくい。デレック・カー(クォーターバック)がランニングバックと防御陣の弱点を補えるとは思えないからだ。

16. ニューオーリンズ・セインツ、1勝1敗 (11)

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セインツは最初の2週間で、1試合は大勝し、1試合は大敗した。この不安定さはシーズンを通して続くと見られている。ドリュー・ブリーズが引退した後、ショーン・ペイトン(ヘッドコーチ)とデニス・アレン(防御コーディネーター)は攻撃陣と防御陣の立て直しを図ってきた。後者は主力選手の故障で問題が生じている。

17. ニューイングランド・ペイトリオッツ、1勝1敗 (19)

ペイトリオッツはセインツのAFCバージョンだ。スーパーボウル優勝の輝かしい経歴を誇る天才ヘッドコーチ、ビル・ベリチックの元、再建中の攻撃陣と戦力に劣る防御陣、そして新たな先発クォーターバックを抱えている。ニューヨーク・ジェッツを相手に勝利を収めることはできたが、マイアミ・ドルフィンズには一歩及ばなかった。

18. ワシントン・フットボール・チーム、1勝1敗 (20)

テイラー・ヘイニッケ(クォーターバック)はスコット・ターナー(攻撃コーディネーター)とロン・リベラ(ヘッドコーチ)が目指す攻撃力をチームから引き出すうえで適役のようだ。ワシントンに残った課題はジャック・デル・リオ(防御コーディネーター)の作戦が上手く機能していない理由を解明することだ。

19. フィラデルフィア・イーグルス、1勝1敗 (18)

イーグルスはジェイレン・ハーツにクォーターバックを託している。ハーツの潜在能力は誰もが認めるものの、経験不足は否めない。それは第2週の49ers戦のように厳しい試合では、今後も問題になるだろう。攻撃ライン陣と防御陣には力が戻りつつあり、カウボーイズをNFC東地区首位の位置から引きずり落とす原動力になり得る。

20. カロライナ・パンサーズ、2勝0敗 (25)

パンサーズは2連勝したが、それはむしろ対戦相手のニューヨーク・ジェッツとセインツが失敗を重ねた結果のように思える。サム・ダーノルド(クォーターバック)はクリスチャン・マカフリー(ランニングバック)を活かすためにするべきことをしたし、若い防御陣も積極的だった。だが、それでもワイルドカード枠を目指すには十分な程度にしか見えない。

21. デンバー・ブロンコス、2勝0敗 (26)

ブロンコスのランと防御陣は十分な働きを見せている。テディ・ブリッジウォーター(クォーターバック)はバラエティに富んだチームメイトを上手く使っている。ただ、2戦連続で対戦相手のニューヨーク・ジャイアンツとジャクソンビル・ジャガーズが悪すぎたため、ブロンコスに真の評価を下すことはまだできない。

22. シカゴ・ベアーズ、1勝1敗 (24)

ベアーズは悪くないスタートを切った。アンディ・ダルトン(クォーターバック)は攻撃陣を上手く引き出しているし、防御陣も前評判通りの働きをしている。ジャスティン・フィールズ(控えクォーターバック)が大きな可能性を秘めていることも分かってきた。フィールズはあるいは今までと異なったパターンの攻撃を生み出して、チームを押し上げるかもしれない。

23. シンシナティ・ベンガルズ、1勝1敗 (16)

ジョー・バロウ(クォーターバック)がその若いキャリアでも最悪に近いパフォーマンスを見せたおかげで、ベンガルズはいつものように低迷している。防御陣には改善が必要であるし、攻撃陣も潜在能力を生かし切っていない。

24. マイアミ・ドルフィンズ、1勝1敗 (14)

ドルフィンズはペイトリオッツから勝ちを拾ったものの、ビルズには完敗した。トゥア・タゴヴァイロア(クォーターバック)にはまったく良いところがなかった。ブライアン・フローレス(ヘッドコーチ)は防御陣の脆弱さには頭を悩ましている。攻撃陣が機能しないときにはなおさらだ。

25. インディアナポリス・コルツ、0勝2敗 (21)

コルツの攻撃陣には見るべきところがない。カーソン・ウェンツ(クォーターバック)は不安定であるし、ランも信頼性に欠ける。防御陣もシーホークスとラムズの攻撃陣にはまったく見劣りしていた。

26. ミネソタ・バイキングス、0勝2敗 (23)

楽天主義者ならバイキングスは試合終了間近のキックに運さえあったら2連勝していてもおかしくなかったと言うかもしれない。悲観主義者ならそれこそがマイク・ジマー(ヘッドコーチ)率いるこのチームが劣っている証拠だと言うだろう。攻撃陣はまだ悪くはないが、防御陣とスペシャルチームは手の施しようがないかもしれない。

27. ヒューストン・テキサンズ、1勝1敗 (27)

テキサンズはタイロッド・テイラーとデショーン・ワトソンの2人のクォーターバックを欠き、デビッド・カリー(ヘッドコーチ)が率いたチームは早くも崩壊の危機にある。ワトソンが抱えている訴訟問題が好転しない限り、防御陣の不調も重なって、チームはさらにさらに厳しい戦いを強いられるだろう。

28. デトロイト・ライオンズ、0勝2敗 (28)

ライオンズは49ersにはさほど見劣りはしなかった。新ヘッドコーチであるダン・キャンベルの下で、明らかに劣った戦力しかない、このチームにとっては朗報ではあった。

29. ニューヨーク・ジャイアンツ、0勝2敗 (30)

ダニエル・ジョーンズ(クォーターバック)を擁するジャイアンツには見るべきものがある。だが、この3年目クォーターバックの斬新なパス攻撃にもかかわらず、このチームは多くの問題を抱えている。ジョー・ジャッジ(ヘッドコーチ)、ジェイソン・ギャレット(攻撃コーディネーター)、そしてパトリック・グラハム(防御コーディネーター)は目指すべきチームの全体像を明確にできていない。

30. ニューヨーク・ジェッツ、0勝2敗 (29)

ジェッツは新人のザック・ウィルソン(クォーターバック)に十分な攻撃陣のサポートを与えることができていない。ランは不安定であるし、レシーバーにも駒を欠いている。ウィルソンは賢く、才能もあり、失敗から学ぶことができる。このチーム状況下でウィルソンを先発に起用した決断そのものは間違ってはいない。

31. アトランタ・ファルコンズ、0勝2敗 (31)

今年からファルコンズの指揮を執るアーサー・スミス(ヘッドコーチ)は斬新ではあるが、結果は出していない。マット・ライアン(クォーターバック)はチームが抱える根本的な問題を解決するには至っていない。特に防御陣がまったく機能していないことがもっとも大きな問題だ。

32. ジャクソンビル・ジャガーズ、0勝2敗 (32)

第2週のブロンコス戦でトレバー・ローレンス(クォーターバック)新人らしい失敗を数多く冒すより前に、ジャガーズはチームがすでに悪い状態であることを隠すことはできなかった。

(翻訳:角谷剛)

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