nfl #

NFL パワーランキング:カーディナルスがトップに躍進…パッカーズ、カウボーイズ、シーホークスは上り調子、タイタンズは転落

2021-10-06
読了時間 約5分

NFLシーズン第4週目はまたしても波乱に満ちていた。先週のトップチームが転落し、最下位グループのいくつかのチームが2021年シーズン初勝利を挙げた。

4戦全勝チームが早くもカーディナルスだけとなり、勝敗を3勝1敗や2勝2敗としたチームが数多く現れた。前評判が高かったチームが立ち直りを見せ、意外なチームが浮上してきた。その一方、シーズン開幕後たった1か月で早くもプレーオフ進出が遠のいてしまったチームもある。

第5週目を迎える32チームの状況は以下の通りだ。

 

NFL パワーランキング

1. アリゾナ・カーディナルス、4勝0敗 (前回の順位:4)

カーディナルスが大きなチャンスをものにした。自らが混戦のNFCカンファレンスで一番のチーム、つまりはNFLで一番のチームであることを証明したのだ。ロサンゼルス・ラムズ戦では攻撃陣も守備陣も素晴らしいプレイを随所で見せた。いまや最優秀選手賞(MVP)の筆頭候補となったカイラー・マレー(クォーターバック)を中心に、より危険で多彩な攻撃を繰り出し、守備陣もよくまとまっている。

2. タンパベイ・バッカニアーズ、3勝1敗 (2)

トム・ブレイディ(クォーターバック)がニューイングランドに帰還したというドラマはさておき、バッカニアーズはペイトリオッツ戦でチームとしてすべきことをした。昨シーズンよりも多くの故障者を抱えているが、開幕後のスタートはけっして悪くない。地区優勝か2位を狙える位置につけている。攻撃陣は主力選手を何人か欠き、守備陣はさらに故障者が多い。

3. ロサンゼルス・ラムズ、3勝1敗 (1)

ラムズはカーディナルスに完敗した。マシュー・スタッフォード(クォーターバック)の調子は最悪で、攻撃陣はけっして無敵でないことを露呈してしまった。ランに対する守備力の弱さは今後も課題になるだろう。大試合では致命傷になりかねない。それでも、ラムズは依然としてプレーオフ進出を狙えるチームである。

4. バッファロー・ビルズ、3勝1敗 (5)

ビルズの守備陣は直近4試合のうち2試合で相手チームを零封した。すべての面でショーン・マクダーモット(ヘッドコーチ)とレスリー・フレージャー(守備コーディネーター)が思い描いたレベルに近づいているようだ。ジョシュ・アレン(クォーターバック)は攻撃陣を上手くまとめ上げている。

5. グリーンベイ・パッカーズ、3勝1敗 (6)

パッカーズは第1週目にニューオーリンズ・セインツ戦で大敗したことをさらに後悔しているに違いない。アーロン・ロジャース(クォーターバック)を中心にチームは立ち直りを見せている。ジョー・バリー(守備コーディネーター)の戦略意図もチームに浸透し始めている。マット・ラフルアー(ヘッドコーチ)の指揮の下、チームは本来の調子を取り戻した。

6. クリーブランド・ブラウンズ、3勝1敗 (3)

ブラウンズは攻撃面でも守備面でもランが勝利のカギを握っている。派手なプレイはあまり見せていないが、それこそがこのチームのレベルの高さを物語っている。より一層の飛躍を遂げてAFC北地区の優勝候補になれるかはベイカー・メイフィールド(クォーターバック)の出来にかかってくるだろう。

7. ボルティモア・レイブンズ、3勝1敗 (8)

レイブンズの攻撃陣はラマー・ジャクソン(クォーターバック)が得意とするラン攻撃が大きな効果を上げた。ジャクソンのパスも十分に機能し、守備陣は余裕を持ってプレイすることができた。AFC北地区はレイブンズ、ブラウンズ、そしてシンシナティ・ベンガルズの3チームがひしめく混戦模様となってきた。

8. ダラス・カウボーイズ、3勝1敗 (13)

カウボーイズは攻撃面でダック・プレスコット(クォーターバック)が機能し始めた。エゼキエル・エリオット(ランニングバック)の貢献も大きい。守備陣にはまだ穴が目立つが、トレボン・ディグス(コーナーバック)とマイカ・パーソンズ(ラインバッカ―)が試合を決める活躍を続けている。

9 カンザスシティ・チーフス、2勝2敗 (10)

チーフスはパトリック・マホームズ(クォーターバック)が本領を発揮し、狙い通りに勝率を5割に戻した。タイリーク・ヒル(ワイドレシーバー)はまたしてもビッグプレイを連発した。そのおかげで守備陣はフィラデルフィア・イーグルスの攻撃に対して余裕を持つことができた。ラン攻撃も本来の調子を取り戻しているようだ。

10. ロサンゼルス・チャージャーズ、3勝1敗 (9)

チャージャーズの好調はジャスティン・ハーバート(クォーターバック)とジョー・ロンバルディ(攻撃コーディネーター)の貢献に依るところが大きい。ブランドン・ステーリー(ヘッドコーチ)が期待した通りにパスへの守備も良くなっている。チーフスを破ったことはまぐれではなかった。チャージャーズはAFCコンファレンスでトップを狙えるチームになりつつある。

11. シアトル・シーホークス、2勝2敗 (16)

シーホークスにとって、敵地で戦った第4週目は勝率5割に戻すために落としてはならない試合だった。ジャマール・アダムズ(セイフティ)を中心とした守備陣には多くの根本的な問題を抱えているが、ラッセル・ウィルソン(クォーターバック)と攻撃陣が奮闘し、チームはなんとか勝利をもぎ取った。

12. サンフランシスコ・49ers、2勝2敗 (7)

49ersは守備陣の故障者の穴が埋めることが困難なレベルになってきた。クォーターバックのポジションをジミー・ガロポロからトレイ・ランスへ移している。カイル・シャナハン(ヘッドコーチ)はラン攻撃をもっと使うべきであるし、全体的な戦略の見直しも求められている。

13. ラスベガス・レイダース、3勝1敗 (12)

レイダースはデレック・カー(クォーターバック)の活躍とセオリーを無視した強気の作戦で大きな注目を集めてきた。だが、ここに来て、守備陣の弱さが露呈し始めた。チームは急速に調子を落とし、従来の位置に戻りつつある。

14. シンシナティ・ベンガルズ、3勝1敗 (18)

ジョー・バロウ(クォーターバック)要するベンガルズは、毎週どのチームと当たっても戦力的に見劣りすることはない。守備面も泥くさいプレイで向上している。AFC北地区の混戦を制して地区優勝かワイルドカード枠を獲得する可能性は大いにある。

15. カロライナ・パンサーズ、3勝1敗 (17)

パンサーズは敵地ダラスでのカウボーイズ戦でサム・ダーノルド(クォーターバック)とD.J. ムーア(ワイドレシーバー)が果敢な攻撃を見せたが、守備陣がカウボーイズの強力な攻撃陣に対して無力だった。ダーノルドはラン攻撃に長けているが、パス能力には疑問が残る。

16. デンバー・ブロンコス、3勝1敗 (18)

Scroll to Continue with Content

ブロンコスは今シーズン初めて強敵であるレイブンズを相手にし、テストに合格することはできなかった。攻撃陣には覇気が感じられなかったことが大きい。クォーターバックをテディ・ブリッジウォーターからドリュー・ロックに変えたことで、問題はさらに深刻になった。だが、ボン・ミラー(ラインバッカ―)ら守備陣は悪くはない。

17. テネシー・タイタンズ、2勝2敗 (11)

タイタンズに何が起きているのだろうか? 確かに2人の主力ワイドレシーバーを欠いてしまったが、デリック・ヘンリー(ランニングバック)が残っている。ランの攻撃力は衰えていないはずだ。だがタイタンズは延長タイムでニューヨーク・ジェッツに敗れた。ライアン・タネヒル(クォーターバック)の不調も気がかりではあるが、守備陣はさらに低調だ。このままではAFC南地区内で弱いチームを相手に勝つことしかできないだろう。

18. ニューオーリンズ・セインツ、2勝2敗 (14)

セインツは4週目を過ぎても評価が難しいチームだ。強敵のパッカーズとペイトリオッツに勝利しながら、与しやすいはずのパンサーズとジャイアンツに敗れたのだから。ジェイミス・ウィンストンとテイサム・ヒルの両クォーターバックを使い、長いパスと強力なラン攻撃で消耗戦に勝とうとしている。勝率5割を窺うには正統的とも呼べる戦略である。

19. ワシントン・フットボール・チーム、2勝2敗 (22)

ワシントンはテイラー・ヘイニッケ(クォーターバック)からライアン・フィッツパトリックと同じレベルの攻撃力を引き出している。守備陣は駒が揃っているように見えるが、なぜかまとまりが非常に悪い。

20. シカゴ・ベアーズ、2勝2敗 (24)

ベアーズはデトロイト・ライオンズ戦でさほど良い所がなかったが、ただラン攻撃は基本に立ち戻っていたし、ジャスティン・フィールズ(クォーターバック)の長いパスには改善が見られ、勝利を収めることができた。

21. ピッツバーグ・スティーラーズ、1勝3敗 (20)

スティーラーズの守備陣は奮闘しているが、ベン・ロスリスバーガー(クォーターバック)の調子はどんどん悪くなるばかりだ。2022年までチームの攻撃力が回復することは困難だろう。

22. ニューイングランド・ペイトリオッツ、1勝3敗 (21)

ペイトリオッツはバッカニアーズを相手に健闘した。マック・ジョーンズ(クォーターバック)は良いプレイを見せた。だが、ブレイディを擁するバッカニアーズはあまりにも強すぎる相手だった。ビル・ベリチック(ヘッドコーチ)はチームの底力を引き出しているが、プレーオフ進出が狙えるチームまでには近づいていない。

23. フィラデルフィア・イーグルス、1勝3敗 (15)

イーグルスの攻撃陣とジェイレン・ハーツ(クォーターバック)は健闘しているが、未だに致命的なミスを冒している。一方で守備陣は安定してきた。

24. ミネソタ・バイキングス、1勝3敗 (22)

バイキングスはマイク・ジマー(ヘッドコーチ)の作戦が機能せず、接戦を守り切ることができなくなっている。守備陣は良くなっているが、バランスがとれていたはずの攻撃陣の調子が最悪だ。チームの立て直しは早くも困難なものになったかもしれない。

25. インディアナポリス・コルツ、1勝3敗 (27)

コルツはマイアミ・ドルフィンズ戦でようやくランを中心とした攻撃と強固な守備が姿を現してきた。カーソン・ウェンツ(クォーターバック)は泥くさいプレイを見せた。コルツがプレーオフに進出するにはAFC南地区を制するしかないが、タイタンズが落ちてきたことで、その可能性が見えてきた。

26. マイアミ・ドルフィンズ、1勝3敗 (25)

ドルフィンズは新たに起用したジャコビー・ブリセット(クォーターバック)を活かした攻撃力を上手く引き出したが、ランへの守備がまったくできていなかった。悪くなかったパスへの守備はそれを挽回するには不十分だった。

27. アトランタ・ファルコンズ、1勝3敗 (26)

マット・ライアン(クォーターバック)を中心とした新たな攻撃陣は機能しているが、守備陣が悪すぎる。

28. ニューヨーク・ジャイアンツ、1勝3敗 (30)

ジャイアンツはダニエル・ジョーンズ(クォーターバック)の短距離パスを上手く使った攻撃が功を奏し、敵地ニューオーリンズでセインツから貴重な勝利をもぎ取った。セイクワン・バークリー(ランニングバック)が大活躍を見せ、ジョーンズはボールを手渡す役に徹しているようにも見えた。

29. ニューヨーク・ジェッツ、1勝3敗 (31)

ジェッツはタイタンズの弱弱しい守備陣に対して、ランを中心の単調な攻撃ではあったが、ザック・ウィルソン(クォーターバック)がまずまずの働きをした。次週はロンドン開催でのファルコンズ戦が控えているが、ジェッツには連勝のチャンスがある。

30. ヒューストン・テキサンズ、1勝3敗 (28)

新人であるデービス・ミルズのクォーターバック起用は荷が重すぎるようだ。デショーン・ワトソン(クォーターバック)が戻ってくる気配もない。

31. デトロイト・ライオンズ、0勝4敗 (29)

ライオンズはダン・キャンベル(ヘッドコーチ)の下で奮闘を続けているものの、守備陣の戦力不足は隠しようがない。攻撃陣にはミスのないプレイが求められ、ジャレッド・ゴフ(クォーターバック)にはそれは期待できない。

32. ジャクソンビル・ジャガーズ、0勝4敗 (32)

ジャガーズにはトレバー・ローレンス(クォーターバック)が輝きを見せるときがある。ジェームズ・ロビンソン(ランニングバック)もそうである。だが、守備陣はひどい。新ヘッドコーチのアーバン・マイヤーは厳しい戦いをこれからも強いられるだろう。

(翻訳:角谷剛)

▶アメフト観るならDAZNで。1か月間無料トライアルを今すぐ始めよう