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馬場雄大が所属するNBA Gリーグのテキサス・レジェンズはどんなチーム?

2021-12-10
読了時間 約3分

今季から馬場雄大はNBA Gリーグのテキサス・レジェンズでプレイしている。2年前に所属していたチームでもあるレジェンズとは一体どんなチームなのか、理解しておくとより高い解像度で馬場の活躍を見ることができるだろうと思い、紹介したいと思う。

まずは基本的な情報から確認してみよう。

チーム名: テキサス・レジェンズ
親チーム: ダラス・マーベリックス
所在地: テキサス州フリスコ
アリーナ: コメリカ・センター
ヘッドコーチ: ジョージ・ガラナポロス

チームのあるテキサス州フリスコは、ダラスから車で40分ほど北上したところにあり、ダラスやフォートワースなどの都市部で働く人々のベッドタウンとしても有名だ。

マーベリックスの傘下チームということもあり、今季もルカ・ドンチッチやジェイソン・キッドHCが観戦しにくる様子が見られている。マーベリックスの2ウェイ選手が送り込まれたり、ケガをした選手が調整で試合に出場することなどもある。

ヘッドコーチのジョージ・ガラナポロスは、馬場が所属していた2019-20シーズンから指揮を執っている。2015年にマーベリックスのプレイヤーデベロップメント担当に就任し、2016年にはレジェンズのアシスタントコーチを務め、2017年から2019年まではマーベリックスのビデオコーディネーターを務めていた。

さらに2017年から現在まで、ウガンダ代表の男子バスケットボールチームのヘッドコーチも務めており、経験は豊富だ。馬場のことを2019-20シーズンから見ていることもあり、その信頼関係は厚く、今季のプレイタイム上昇にも繋がっている。

フロントスタッフを見てみると、バスケットボール運営部門代表にNBAレジェンドのスパッド・ウェブ、球団バイスプレジデントに長年NBAでヘッドコーチを務めたデル・ハリスがいるなど、バスケファンに馴染みのある名前が並ぶ。

タレント豊富なロスター

レジェンズのロスターには、下は22歳から上は33歳まで、若手からベテランまで様々な選手が揃っている。特に目立った活躍が見られるのが、ポイントガードのカーリック・ジョーンズ、フォワードのジャスティン・ジャクソンとユージーン・オモルイ辺りだろう。

カーリック・ジョーンズ は23歳、182cmのポイントガードで、ルイビル大学で4年生時に平均16.8得点、4.9リバウンド、4.5アシストを記録し、サマーリーグでもマーベリックスでプレイし、平均14.2得点を記録するなどの活躍を見せていた。

今季はレジェンズで26.4得点、6.6リバウンド、5.8アシストを記録している。26.4得点は5試合以上プレイしている選手のなかではリーグ3位にランクインする。5試合以上出場している選手の得点ランキングのトップ5を見てみると、1位セイベン・リー、2位ルカ・シャマニッチ、3位ジョーンズ、4位ジェームズ・ブックナイト、5位BJ・ジョンソンと、ジョーンズ以外はNBAで名前を見る選手ばかりであることから、その得点力の高さが突出していることがわかる。

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ジャスティン・ジャクソン も、NBAファンにとっては馴染みのある名前だろう。26歳、203cmのフォワードであるジャクソンはノースカロライナ大学出身で、NBAでも通算248試合に出場している。今季は6試合出場で平均22.5得点、8.2リバウンドを記録しており、特筆すべきは彼は3ポイントショットだ。

平均9.4本試投、4.2本成功の成功率44.6%を記録しており、11月6日(日本時間7日)のレイクランド・マジック戦ではなんと15本中11本を決める大活躍を見せている。

24歳、198cmの ユージーン・オモルイ はマーベリックスの2ウェイ選手で、今季はレジェンズで6試合に出場し、平均16.2得点、8.3リバウンドを記録している。大学はラトガーズ大学でキャリアを始め、最後の1年間はオレゴン大学でプレイしているナイジェリア系カナダ人だ。

マーベリックスでも今季はすでに4試合をプレイしており、プレシーズン中からそのアグレッシブなプレイで、ファンの心を掴んでいた。レジェンズでも、積極的なプレイが目立ち、彼がコートにいるときは、一度ボールが彼を経由することも多い。

ほかにもマーベリックスから216cmの長身センターである モーゼス・ブラウン や、東京オリンピックでオーストラリア代表として出場した ジョシュ・グリーン が調整でプレイするなど、チームメイトの動向を追うのも今季の楽しみにひとつと言えるだろう。

NBAとGリーグのルールの違い

Gリーグは新ルールの実験場として使用されることが多く、今ではNBAでもお馴染みとなっているコーチチャレンジなども、Gリーグで数シーズン試してから導入されたものだ。

レジェンズの試合を見ていて最もNBAとの違いを感じるのが、フリースローの扱いだろう。Gリーグは2019-20シーズンから ワンフリースロールール を導入しており、試合開始から最初の46分間は全てのフリースローが1本のみとなる。

状況によって1本のフリースローが1点(テクニカルやアンド1)、2点(2ポイントショットへのファウル)、3点(3ポイントショットへの3点)とその得点数が変わる特殊なルールで、試合時間短縮が主な狙いだ。1本のフリースローで複数点稼げる利点もあるが、3Pへのファウルでも1本外せば0点となってしまうので、1本の重要性が増している。

試合最後の2分間とオーバータイムは、通常通り状況によって本数が変わるようになっている。ちなみにオーバータイムの長さは、NBAの5分間に比べてGリーグは2分間と短い。

ほかにも トランジション・テイクファウル というルールが存在する。これはオフェンスチームのトランジション中に、ボールを持っている選手に対してディフェンダーがボールにいかずにファウルし(抱きつくなどの行為)、さらにその状況がクリアパスファウルの条件を満たさなかった場合、ファウルを受けたチームがフリースローを1本獲得し、ポゼッションもそのまま保持した状態で試合が再開される。この際、フリースローを打つ選手はファウルを受けたチームが指定することができる。

実験的な導入であるため全てがNBAで採用されるわけではないが、こうして常にバスケットボールの試合としての改善を様々な側面から試みているのも、NBAとGリーグの特徴と言えるだろう。

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