10月15日(日本時間16日)でプレシーズンマッチが終了した。数日後に迫ったレギュラーシーズン開幕を前に、プレシーズンマッチについていくつか振り返ってみよう。
レイカーズの成績にあわてるべき?
ロサンゼルス・レイカーズは0勝6敗でプレシーズンマッチを終えた。レブロン・ジェームズ、アンソニー・デイビス、ラッセル・ウェストブルックのビッグスリーがコートに立った2試合でも、0勝2敗だ。
攻撃はぎこちなく、ウェストブルックはフィールドゴール40本中14本成功、20アシスト、ターンオーバー20という数字でプレシーズンマッチを終えた。守備も、1試合平均118.5失点だ。
レギュラーシーズンを前にレイカーズがこのようだったのは、0勝7敗を記録した2012-13シーズン以来となる。この時は、ドワイト・ハワードとスティーブ・ナッシュをチームに加えたが、なかなか調子が上がらなかった。
だが、ウェストブルックは「リーグに13年いるけど、プレシーズンの成績はひとつも知らない」と話している。
彼が言うように、プレシーズンの記録には何の意味もない。レイカーズはまだこれからだ。ただ、ここからはすべての黒星が順位表に影響する。
ブルズの守備は悪くない?
顔ぶれが新しくなったシカゴ・ブルズは、プレシーズンマッチで1試合平均96失点強だった。それだけの守備なら、4試合を無敗で終えても驚きではない。
これは、リーグ最悪の部類に入る守備との声に対する反証となるのか。それは少し待つ必要がある。
4試合のうち2試合は、2020-21シーズンに攻撃がリーグ3位だったクリーブランド・キャバリアーズとの対戦だった。そのうちの1試合は、キャバリアーズの主な得点減であり、バックコートの先発メンバーであるコリン・セクストンとダリアス・ガーランドが出場していない。
また、プレシーズンマッチのうちの1試合でブルズはニューオーリンズ・ペリカンズと対戦したが、ザイオン・ウィリアムソンもブランドン・イングラムも不在だった。そして、プレシーズンマッチで最後に対戦したメンフィス・グリズリーズは、昨季のオフェンシブレーティングが15位だったチームだ。
早くに喜びすぎる前に、ブルズの守備についてはもう少し見てみる必要があるかもしれない。
ヤニス・アデトクンボはジャンプショット絶好調?
昨季のファイナルMVPであるミルウォーキー・バックスのヤニス・アデトクンボは、プレシーズンマッチで3試合に出場し、見事なプレイを見せた。左からも右からも、長距離も短距離も、彼はショットを沈めている。
トランジションでの3ポイントショットや、ミドルレンジでのステップバックジャンパー、反転からのフェイダウェイなど、あらゆるパターンを見せている。
アデトクンボは「良い判断をしているだけさ。自信にあふれているように見える日もあるかもしれないが、そういうショットを決められず、自信を失っているように見える日もあるだろう。僕が気にしているのは、良い判断をすることだ。オープンなら、ショットを打つ」。
他チームたちは、彼が好調よりも不調な日のほうが多くなることを願っているはずだ。だが、そうならなければ脅威に感じるだろう。
ジョーダン・プールがクレイ・トンプソンの代役に?
クレイ・トンプソンは年内にコートに戻ってくることが期待されているが、ゴールデンステイト・ウォリアーズはそれまでその穴を埋めなければならない。
オフシーズンにジョーダン・プールが騒がれるようになっていったが、プレシーズンマッチでの目を見張るプレイはその勢いを衰えさせなかった。
プレシーズンマッチの5試合で、22歳のプールは1試合平均21.8得点を記録。タイトル争い復帰を目指すウォリアーズにおいて、トンプソンの穴を埋められる存在になるか注目されている。
プールとトンプソンに共通することのひとつは、3Pへの意欲だ。3年目のプールは、プレシーズンマッチの5試合で3P試投が44本。うち16本を沈め、成功率36.6%を記録した。
プールはウォリアーズに大きく貢献し、トンプソンが復帰するまで得点源として役立つとみられる。ただ、史上有数のシューターのひとりと比較するのは、やや気が引けるというものだ。
原文:What are the 2021-22 NBA preseason overreactions?(抄訳)