日本政府による外国人入国禁止措置の影響で中止となっていたWBO世界スーパーフライ級王者の井岡一翔の大晦日マッチが、同級6位の福永亮次との防衛戦として行われることが正式に決定した。
新型コロナウイルス変異株「オミクロン株」の水際対策として、政府は新規外国人入国の原則禁止措置を11月30日から施行。特例は許されず、フィギュアスケートのグランプリファイナル(9〜12日、大阪府立門真スポーツセンター)や、WBAスーパー・IBF・WBO世界ミドル級王者の村田諒太対IBF同級王者ゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)のメガマッチ(29日、さいたまスーパーアリーナ)同様、12月31日に予定されていた井岡とIBF同級王者のジェルウィン・アンカハス(フィリピン)との統一戦も中止の発表となっていた。
延期も含めて関係先と話し合うとされていたが、アンカハス陣営が来年初頭にIBFタイトル戦を行い、防衛成功後、井岡との王座統一戦を行う意向を示したことで、井岡陣営(志成ジム)は大晦日の試合として、WBO世界6位の福永を挑戦者に迎えることを決めたという。
井岡は「決まったからには全力で臨み勝利し、次の試合(アンカハス戦)につなぎたい」と述べた。WBO同級タイトルは4度目の防衛戦となる。
一方、福永は角海老宝石所属、キャリア10年の35歳で、WBOアジアパシフィックおよび日本同級の二冠王者だ。1月15日に試合が予定されていたが、急遽、白羽の矢が立った。ファイトスタイルや風貌から"リトル・パッキャオ"とも呼ばれる福永は、「人生をかけて人生を変える」と意気込み、まさかの大一番に急ピッチで体を仕上げる。