バレーボールクラブリーグの"世界最高峰"と呼ばれるイタリアのセリエA(セリエ・アー)。そのイタリア国内外の国際的なスター選手が揃うトップディビジョンA1男子(スーペル・リガ)には、日本代表の主将でエース・石川祐希が7季目、今季からは同じく日本代表の西田有志も初参戦している。2024年のパリ五輪を見据えたバレーボール界のもっとも頂点に近い戦いをチェックしよう。
セリエA 1部2021-22シーズンスケジュール
レギュラーシーズン
- レギュラーシーズン日程:2021年10月10日〜2022年3月21日
- 前半13節:2021年10月10日〜12月19日(一部試合23日)
- 後半13節:2021年12月26日〜2022年3月21日
- プレーオフ準々決勝:2022年3月27日〜4月10日(計3ラウンド)
- プレーオフ準決勝:2022年4月13日〜4月27日(最大計5ラウンド)
- プレーオフ決勝:2022年5月1日〜5月15日(最大計5ラウンド)
カップ戦
- スーペル・カップ:2021年10月24日(トレンティーノが優勝)
- コッパ・イタリア:2022年1月2日(レギュラーシーズン前半戦上位8位が参加)
※現地時間との時差は+8時間(夏時間は+7)
各試合は、現地時間の日曜を中心に、水曜、木曜にも行われる。試合開始時間は概ね18:00か20:30のため、日本時間では翌日の午前2:00か午前4:30になる(3月28日以降は夏時間で-1時間)。
セリエA 1部2021-22シーズン放送・配信先
今季のセリエA1の放送・配信は、イタリア国外(日本)からの正規の視聴環境はバレーボール専門配信サービス「Volleyball.TVVolleyball.TV」のみとなっており、ライブ視聴およびアーカイブ(オンデマンド)視聴も「1か月:7.99ドル(約912円)」か「1年:74.99ドル(約8,565円)」のいずれかの有料サービスへの加入が必要となる。
また、「Volleyball.TV」自体のサービスや各試合中継の解説は「英語のみ」となっており、注意が必要だ。
バレーボールリーグの「セリエA」とは
バレーボール=パッラヴォーロ(Pallavolo)の世界最高峰、「スーペル・リガ(Super Lega)」とも呼ばれるセリアA1男子の2021-22年シーズンは、2021年10月から2022年3月にかけて全13チームによる前半・後半、全26節のレギュラーシーズンを行い、ホームアンドアウェイ方式で各チーム2回ずつ対戦する。
レギュラーシーズン終了後、上位8チームが5月まで実施されるプレーオフで優勝(スクデット)を争うことになる。
プレーオフ上位4チームは、次年度のカップ戦「スーペル・コッペ」出場権を獲得する。またレギュラーシーズン前半戦上位8チームは、「コッパ・イタリア」出場資格を得ることができ、リーグ戦と各カップ戦での上位チームが、欧州バレーボール連盟主催(CEV)の「ヨーロピアンカップス」内の「チャンピオンズリーグ」などに出場することになる。
シーズンごとにA1部下位2チームと、A2部上位2チーム(全16チーム中)が入れ替わる。A2の下にはB、C、D、地方リーグが存在する。
イタリア国内だけでなく、国際的な選手層を持つセリエAだが、コート上には常に3人以上のイタリア人選手がいなくてはいけないという独特のルールがある。同様に女子リーグも存在し、A1女子は12チームで展開されている。
近年の強豪チームと石川祐希、西田有志の所属チーム、第3の日本人も?
近年のレギュラーシーズン上位を独占する強豪チームは、昨季1位のペルージャ(Sir Safety Conad Perugia)、同2位のルーベ(Cucine Lube Civitanova)、同3位のトレンティーノ(Itas Trentino)で、さらに昨季は7位に終わったもののモデナ(Leo Shoes Modena)もその一角とされる。
今季で7季目となる石川祐希(背番号14、アウトサイドヒッター)の所属チームは、ミラノ(パワーバレー・ミラノ/Allianz Milano)で、2017-18年シーズン以降は5〜8位を前後しながら上位陣に食らいついている中堅チーム。石川は同チームに2020-21年シーズンから加入。2019-20年シーズンは5位となり、2021年の「ヨーロピアンカップス」内「CEVチャレンジカップ」に優勝。同優勝戦では石川が決勝点を決めたほか、今季の11月21日にはセリエA通算1500点超えを達成した。
一方、今季からセリエA初参戦の西田有志(背番号2、オポジット)の所属チーム、ヴァレンティア(トンノ・カリポ・ビーボ・ヴァレンティア/Tonno Callipo Calabria Vibo Valentia)は、昨季5位で低迷期から脱したチームだ。
11月4日にはセリエA初の日本人対決が実現。石川のミラノがストレート勝ちを収めている。西田は11月22日に脚を負傷したものの、本場イタリアの熱気に驚かされたと話すなど刺激を受けたことを明かした。チームは違えど日本代表の中心人物同士、イタリア国内で切磋琢磨すると同時に、よく連絡を取り合っているという。
また、東京五輪で存在感を示した新星・高橋藍(日本体育大学2年)もセリエA挑戦かというニュースも飛び込んできている。2024年のパリ五輪に向けて、セリエAの注目度も上がりそうだ。