タイソン・フューリーがワイルダー戦後に両肘を手術、父親が明かす

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ボクシングWBC世界ヘビー級王者タイソン・フューリー(英国)が、10月9日のデオンテイ・ワイルダー(米国)との第3戦後、両肘の骨棘除去手術を行っていたと、父親のジョン・フューリー氏が明かした。

ワイルダーを11回TKOでくだしたフューリーだが、父のジョン・フューリー氏が英国スポーツメディア『BT Sport』に話した内容によると、戦前から両肘に激しい痛みを抱えており、コルチゾン(関節の炎症などを抑える鎮痛剤)を打って臨んでいたという。

ジョン氏は「(息子は)ひどいケガをした」と表現するが、「骨棘(こっきょく)」とは関節面の軟骨が肥大増殖し、経過とともに硬化して骨の棘のようになる、変形性関節症のひとつだ。肘の酷使が原因となり、棘により可動域が制限され、激しい痛み、神経障害を伴うケースもあるという。

日常的な動作にも支障が生じるだけでなく、骨棘が折れて遊離体になり、関節内でひっかかると一定の角度で動かなくなり、無理に動かそうとすると激痛を伴う「ロッキング」に陥るという。野球でいう「肘のネズミ」が遊離体だ。肘を酷使するボクシングやテニス・バドミントン選手にも症例がみられる。

そのため、ジョン氏は「あれ(ワイルダー戦)はボクシングの試合じゃあなかった。息子は最初からハンディキャップを抱えていたんだ」と話した。ジャブを打つだけでも痛みがあったという。

ジョン氏によると、除去手術は6時間に及んだという。ただ、フューリー自身は多くを語らず、お騒がせ系YouTuber兼プロボクサーのジェイク・ポールとの試合が迫る、異母弟のトミー・フューリーの合宿の模様をリツイートするにとどめている。

仰向けのトミーの腹部にメディシンボールを叩きつける動画や、自身の練習の動画を公開しており、肘の状態がよくなっていることがうかがえる。

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